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2023-07-11
ケアマネージャーの履歴書、正しい書き方はこれ!ポイントや例文も紹介!
ケアマネージャーが転職する際、必要になるのが履歴書や職務経歴書です。人事担当者の目に留まりやすく、書類選考を通過する内容にしたいものですが、うまく書けないとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
書類選考を通過する履歴書・職務経歴書の作成にはコツがあります。経歴や実績をただ書くだけでなく、施設・事業所の立場になることが重要です。
今回は履歴書の基本的な書き方やマナーなどから、人事担当者に強く訴えかける書き方について知っておきたい内容をまとめました。
履歴書・職務経歴書がスムーズに書けず悩んでいるケアマネージャーさんはぜひ参考にしてください。
ケアマネージャーにも対応!履歴書の基本項目
ここではケアマネージャーをはじめ、どの職種にも求められる、知っておくことが必須のマナーについてご紹介します。
意外と知らない点があるかもしれませんので、ぜひあらためてご確認ください。
パソコンと手書きで注意すべき点
近年は履歴書・職務経歴書ともにパソコンで作成し、データで提出する機会が増えています。パソコンで作成から提出までおこなう場合、下記に注意しましょう。
・フォントを統一する
・形式に指定がない場合はPDFで提出する
読みやすさの点から、フォントを統一することが望ましいです。
また、作成時にWordやExcelを使った場合はPDF形式で保存・提出しましょう。
WordやExcelはパソコンの環境によって見え方が違う場合がありますが、PDFはどんな環境でも崩れず閲覧できるためです。
次に、手書きする際の注意点についてご紹介します。
・消せるタイプのボールペンは使わない
・ペンの色は黒がベター
・間違えたら新しく書き直す
正式な書類を作成する際は消せないボールペンを使用するのが正しいマナーです。
書き間違えた場合、間違えた箇所に二重線で文字を消した上から印鑑を押す方法もありますが、書き直した方がよい印象を与えることが多いです。
【日付】
郵送の場合は「投函日」を、持参の場合は転職先の施設・事業所を訪問する日を記入するのが正解です。履歴書・職務経歴書を作成した日付を記載しないようご注意ください。
【氏名】
姓と名の間にスペースを入れると読みやすく、見栄えがよくなります。
スペースは半角と全角のどちらでも問題ありませんので、見た目がより美しい方を選ぶとよいでしょう。
ふりがなの表記は履歴書・経歴書の記載に揃えます。「ふりがな」の場合はひらがなで、「フリガナ」の場合はカタカナにしてください。
【印鑑】
シャチハタや実印、銀行印の使用は避けましょう。
朱肉を使って押印する「認印」が適切です。押印の際は曲がらないよう真っすぐに、かすれや欠けのない均一の濃さで押すようにしましょう。
ただし文字が読める程度のかすれや、少々のゆがみは問題ありません。
【年齢】
投函日もしくは提出日の時点での満年齢を記載します。
【現住所および連絡先】
現住所は都道府県名から略さず、建物名や号室まで正しく記載しましょう。
番地を「-」でつなぐより、「〇丁目□番△号」と書く方が丁寧な印象を与えます。
現住所と連絡先が同じ場合は、住所ではなく「同上」と記載して問題ありません。
【証明写真】
提出方法がデータか持参かに関わらず、3か月以内に撮影した写真を使用してください。
できればスピード写真より写真館で撮影したものの方が好印象です。
また、持参の場合は写真の裏に氏名を記載しておくと、万が一剥がれた場合でも安心です。
【学歴・職歴】
転職(中途採用)の場合は小学校の学歴を省き、中学校から記載するのが一般的ですが、転職回数が多く学歴・職歴欄が足りない場合は、高校から記入しても問題ありません。
学校名は省略せず正式名称で、高校・大学は科や学部・学科・専攻も漏らさず記入しましょう。
職歴は正社員、契約社員、派遣社員など雇用形態も記載します。
パート・アルバイトについては、就業期間が長い場合は記載してください。短期間であれば記載しなくても大丈夫です。
就業先の社名については「(株)」のような略称を使わず正式名称を表記します。
退職理由は、自己都合なら「一身上の理由により退職」と記載するのが一般的で、詳しく書く必要はありません。
【免許・資格】
取得年月が早い順に記載します。
介護の資格取得のために準備中の場合、例えば「社会福祉士資格取得に向けて勉強中」と記載するとアピールにつながります。
【趣味・特技】
趣味・特技は応募者の人柄を知る手がかりとして役立ちます。面接の際の話題にもつながるため、できるだけ記載しましょう。
【本人希望記入欄】
勤務時間や休日の希望などの条件があれば忘れず記載しましょう。
例えば「子どもを保育園に送迎するため、〇時から〇時までの勤務を希望します」などのように具体的に書くことがお勧めです。
履歴書・職務経歴書の一般的なマナーに続いて、ケアマネージャーのための効果的な志望動機の書き方についてご説明します。
ケアマネージャー志望動機の書き方ポイント
そもそも志望動機とは、応募先の施設・事業所で働きたいと思った理由のことです。
施設・事業所は、志望動機から応募者の意欲の高さや施設・事業所や仕事への理解度を見極めたいと考えています。
ここでは、ケアマネージャーとしてそれらの要素を満たす志望動機を作成するために、知っておくべき知識について解説します。
求人から、求められている人材・ポジションについて理解する
まず求人の詳細からどんな人材が求められているかを確認します。
同じケアマネージャーでも介護老人福祉施設などの施設で働くか、居宅介護支援で働くかで、業務内容や求められる役割は異なるためです。
例えば、施設ケアマネは介護や生活相談員などケアマネ以外の業務を兼任することもありますが、居宅ケアマネは兼務がほとんどありません。
そのため、ケアマネ業務だけに集中したい方が施設ケアマネに応募すると、ミスマッチになってしまうため注意が必要です。
また、受け持つケアプラン数も大きく違います。施設ケアマネは最大100件まで受け持つことが可能ですが、居宅ケアマネは利用者の自宅までの移動時間がかかることから、上限35人までと定められています。
募集しているポジションについても確認しておきましょう。
いずれはほかのケアマネージャーをまとめる役割を期待されているのか、あくまでもプレーヤーとして求められているのかによって、アピールすべきポイントは違ってきます。
応募先の施設・事業所の詳細を確認する
施設・事業所の事業内容や特徴について確認し、理念や人材育成の方針や制度、今後の展開なども理解しておきましょう。
それらの内容に沿って「多くの施設・事業所の中から、なぜそこを選んだのか」を表現していきます。
応募先の施設・事業所についての理解度が深いほど、説得力のある志望動機につながります。
求人内容にマッチする自分の強みを洗い出す
応募先の施設・事業所が求める人材と自分の強みが重なる部分を探します。
例えば応募先が施設ケアマネを募集しているなら、「これまで多くの利用者のケアプラン作成に携わり、管理をしてきた経験がある」などの点をアピールできれば理想的です。
一方、居宅ケアマネの募集の場合はさまざまな利用者のケアプランを作成するため、柔軟な対応ができる人が有利といえるでしょう。
応募先が求める人材に応募者の強みがフィットするほど、書類選考を通過する可能性が高まります。
実績は具体的なエピソードや数字で表す
実績はできる限り具体的に、数字も盛り込んで記載しましょう。
「多くの利用者に対応」よりも「80人以上の利用者のケアプランを作成」の方が効果的です。
利用者と密に接することが多い居宅系ケアマネなら、「ある利用者に深く接し、理解を深めることで大きなやりがいを感じた」など、具体的な例を挙げると熱意が伝わりやすくなります。
人柄がわかるエピソードも盛り込む
ケアマネは日常的に利用者とそのご家族、医療職など多くの人と接するため、人柄も大きなアピールポイントになります。そのため人柄がわかるエピソードを記載することをお勧めします。
例えばケアマネ資格を持っているものの経験がない場合は、「育ててくれた地域に深い愛着があり、自分の経験を活かして多くの人に福祉の分野から恩返しをしていきたい」などがよいでしょう。
入職してからやりたいことも記載する
多くの人事担当者は、応募者の入職後の展望を知りたいと考えています。
それによって自社への理解度・貢献度を図ることができるためです。
例えば自立支援に力を入れている事業所への転職を希望するなら、「丁寧なコミュニケーションを通して利用者様の自立に貢献し、地域から信頼される事業所づくりに尽力したい」などと書くと、担当者の印象に残りやすいはずです。
志望動機の書き方例文
ケアマネージャー業務の未経験者・経験者の場合について、それぞれ志望動機の例文をご紹介します。
ケアマネージャー業務未経験の場合
「デイサービスの介護職員として勤務していましたが、在宅でのケアを望む方のケアマネジメントに興味が湧き、介護支援専門員資格を取得しました。介護の現場での業務も引き続き行っていきたいと考えていたところ、介護職とケアマネージャーの両方に対応できる貴法人の求人を拝見し、応募いたしました。ケアマネージャーの経験はまだありませんが、介護職として現場からの視点を活かして利用者様に寄り添えるケアマネージャーを目指し、貴法人に貢献したいと考えております。」
ケアマネージャー業務経験者の場合
「居宅介護支援事業所でケアマネージャーとして10年にわたり勤務してまいりました。住み慣れた地域で暮らしたいと希望される利用者様をサポートしつつ、よりきめ細やかなケアマネジメントをしたいと考え、貴社の『常に利用者様目線で、家庭的な暖かみのある支援を目指す』という理念に強く共感し、応募させていただきました。前職では要介護度3~5の利用者様を中心に、35人まで担当する中で個々の利用者様に柔軟に対応するスキルを身につけました。そのスキルを活かし貴社でも活躍したいと考えています」
続いては、ケアマネージャーにとって大きな武器となる資格についてどう表現するかをご紹介します。担当者の印象に残る書き方で、効果的なアピールを狙いましょう。
ケアマネージャー 保有資格の書き方ポイント
基本として保有している資格はすべて記載しましょう。付加価値として評価アップにつながる可能性があるためです。
保有資格が多すぎて記入欄に書ききれない場合は、求人内容と関連性の高い資格から記載し、ほかは面接時にアピールしても構いません。
資格名を記入する際は、正式名称を使いましょう。つい使い慣れた表現で「ケアマネ資格」「ホームヘルパー2級」など書いてしまいがちなので注意が必要です。
間違いやすい資格名は下記の通りです。
・ケアマネージャー資格→介護支援専門員資格
・ホームヘルパー2級→訪問介護員2級養成研修課程
・初任者研修→介護職員初任者研修
・実務者研修→介護福祉士実務者研修
また保有資格によって「取得」「合格」「修了」などを正しく記入しましょう。書き分け方は下記を参考にしてください。
・取得…免許証が交付されるもの
例:介護支援専門員資格、介護福祉士、社会福祉士など
・合格…合格証が交付されるもの
例:介護支援専門員介護支援専門員実務研修受講試験など
・修了…研修などを終えたもの
例:介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、訪問介護員2級養成研修課程、喀痰吸引等研修など
ここまで履歴書の正しい書き方、効果的なアピールにつながる書き方についてご紹介してきました。
続いては、選考において履歴書同様に重要な決め手となる職務経歴書の書き方について解説します。
担当者の印象に残る履歴書・職務経歴書で書類選考を勝ち抜きましょう。
ケアマネージャー 職務経歴書でさらにアピール!
職務経歴書とは、これまでのケアマネージャー、あるいは介護職としての経験やスキル、実績などをまとめた書類です。
転職の際、履歴書に合わせて提出を求められることが多いので、作成方法を確認しておきましょう。
応募者のプロフィールを端的に記載する履歴書に対し、職務経歴書は積み重ねてきた経験や実績をアピールできる重要な書類です。
今までの経験やできること、勤務先での実績などを通して、応募先の施設・事業所で何ができるかを積極的に主張しましょう。
働いてきた期間が長いほど職務経歴書に書く項目も多くなりますが、A4サイズの用紙に換算して3枚以内を目安に作成しましょう。
一般的に経験年数が少ない人は時系列に沿ってまとめる「編年体式」、経験が豊富で転職回数が多い人は職務分野別にまとめる「キャリア式」がお勧めです。
現職のケアマネージャーは経験してきた業務内容を具体的に記載し、そこから自己PRにつなげます。
ケアマネージャー未経験の場合は、なぜケアマネージャーになりたいと思ったか、ケアマネージャーになったらどう業務をおこなっていきたいかなどを書いてください。
職務経歴書の概要および重要性の説明に続いて、職務経歴書を作成する際のポイントと具体的な例文をご紹介します。
ケアマネージャー 職務経歴書作成のポイントと例文
職務経歴書には決まったフォーマットはなく、ご自身のキャリアに合った形式で作っても問題ありません。ここでは一般的に記載すべき項目についてご説明していきます。
経歴要約
過去の職歴について端的に、3~5行程度でまとめます。映画や小説でいう「あらすじ」にあたるので、それほど詳細に書く必要はありません。
例文とポイント
株式会社〇〇に事務職員として勤務した後、出産を機に退職。
37歳で特別養護老人ホーム◎◎にて正社員の介護職員となり、10年にわたって勤務しました。その間、20××年に介護福祉士資格を、さらに20××年には介護支援専門員資格を取得。現在は△△介護老人保健施設にて、ケアマネージャーとして◆◆名の利用者様のケアプラン作成や相談業務、マネジメント業務を担当しています。
【ポイント】
・時系列に沿って作成する
・できるだけ簡潔にまとめる
職務内容
過去の勤務先名、事業内容、職種、雇用形態、施設規模、在籍期間、業務内容、実績、学んだことなどを記載します。
特に力を入れて作成したいのは「実績」や「学んだこと」。実績は数字を用いてアピールできればよいのですが、数値化が難しい場合は仕事に取り組んだ熱意や姿勢を伝えるとよいでしょう。
学んだことについては、「この業務経験を通して何を学んだか、学んだことを応募先でどう活かせるか」という視点で作成しましょう。
例文とポイント
実績:
利用者様・ご家族様の不安やニーズに寄り添うヒアリングを徹底。抱えておられる課題の解決に向け、不要と思われるサービスのメリット・デメリットをお伝えしてご納得いただきながら、本当に必要なサービスのご提案をおこないました。その結果、担当するすべての利用者様から感謝の言葉をいただくことができました。
学んだこと:
利用者様にとって最適なケアプランの作成を通して、情報収集力と分析力を身につけることができました。この学びを活かし、御社でも多くの利用者様に喜んでいただける、課題解決に真に役立つケアプランを作成していきたいと考えています。
【ポイント】
・実績や学んだことは、「応募先の施設・事業所で役立つ経験・スキルか」「先方が望む人材や条件にフィットするか」という視点で見て作成する
取得資格・免許
介護系の資格はもちろん、運転免許などの資格もすべて記載しましょう。
IT系の資格保有者は重宝される傾向があるので、もし持っていれば忘れずに記入してください。
ポイント
【ポイント】
・保有する資格はできればすべて記載する
・介護分野ではパソコンが得意な人材は歓迎される傾向にあるので、持っていればしっかりアピール!
自己PR
職務経歴書の要といえる箇所です。経験やスキル、能力を通して「私を採用すれば御社にこんなメリットがあります」と訴えましょう。
応募先の施設・事業所に入職後、達成したい目標について記載するのも効果的です。
志望動機との書き分け方にお悩みの方は、下記の点を意識してみてください。
・志望動機:なぜその会社で働きたいのかを、応募先の施設・事業所の特長や魅力をからめつつ説明する文章
・自己PR:自身が持っている経験・スキル・能力をアピールし、「自分を採用することで企業が得られるメリット」を伝える文章
例文とポイント
※施設ケアマネから居宅ケアマネへの転職を希望する場合
特別養護老人ホームで介護職員として勤務する中で、ケアマネージャーが担当していたケアプラン作成をはじめとするケアマネジメントに興味を抱き、より多くの方々のお役に立ちたいと考え、介護支援専門員の資格を取得しました。
ケアマネージャー業務にやりがいを抱きつつも、さらにケアマネジメントのスキルを高めたいと考えていたところ、職員教育において研修に力を入れておられる貴事業所の求人を拝見し、応募を決意いたしました。
入職後は特別養護老人ホームで学んだ業務の効率化を活かし、より利用者様に近い立場でお役に立ちつつ、研修を通して常に新しい知識やスキルを身につけてレベルアップしていきたいと考えております。
将来は利用者様にご自宅で自分らしく暮らしていただけるよう、医療系の知識・スキルを学んで多くの方に求められるケアマネージャーになりたいです。1日も早く貴事業所に貢献できるよう精進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
【ポイント】
・経験やスキル、能力を単に羅列するだけでなく、それらをどう活かし、どんな貢献ができるかをアピール
・現状でできることに加え、将来的に達成したいことを記載してもOK
まとめ
ケアマネージャーの履歴書および職務経歴書の書き方についてご説明してきました。
履歴書で特に重要なポイントである「志望動機」では、その施設・事業所への入職を希望する理由を、応募先の特長や魅力を交えつつ表現することが必須ポイントです。
一方、職務経歴書では「自己PR」で経験・スキル・能力を活かし、ご自身が応募先の施設・事業所にどんな貢献ができるか、自分を雇用することでどんなメリットがあるかをアピールすることが重要です。
履歴書・職務経歴書を作成した後、時間を置いて「自分だったらこの書類を提出した人を雇うかどうか?」と、客観的にチェックするのもお勧めです。
作成のポイントを確認しつつ、書類選考を勝ち抜ける履歴書・職務経歴書を作成しましょう!