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資格・就職・転職

2024-07-31

リハビリ職が副業を成功させるための秘訣とは?必要な手続きと成功事例紹介

「リハビリ職でも副業はできるの?」「副業を始めるにはどうしたらいいの?」といった疑問を抱く方もいることでしょう。

 

近年では、本業のほかに仕事をしている方も増え、副業することが特別なことではなくなってきました。

 

とはいえ、副業を成功させるためには、事前の情報やどのような副業を選ぶのかが重要です。
この記事では、リハビリ職が副業を始めるメリット・デメリット、実例の紹介をします。リハビリ職が副業するためには、どのような事前準備が必要なのかを、分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご一読ください。

リハビリ職が副業を始める前に

職場によっては副業を禁止している場合もあるため、まずは職場の就業規則を確認することが肝心です。副業禁止の職場で隠れて副業を始めて、税金の支払いや源泉徴収票などでバレてしまい、問題になる可能性もあります。「副業を始めたら、本業を失ってしまった…」とならぬよう注意しましょう。

副業にはさまざまなジャンルがあるため、自分がやってみたいジャンルの副業を考えます。また、副業を行う目的を明確にすることも重要です。ちなみに副業はプライベートな時間を削る場合が多く、目的が明確になっていないと長続きしません。

リハビリ職が副業をするメリット

リハビリ職が副業をするメリットは次のとおりです。

  • ・収入アップと生活の安定
  • ・スキルアップとキャリアの向上
  • ・自己実現と趣味の追求

ここではさらに詳しく解説します。

収入アップと生活の安定

副業収入があると、生活の安定や経済的な余裕が生まれます。リハビリ職は年収が高いというわけではないので、副業で得られるプラスの収入は、生活を大きく変えられる可能性があります。

副業で月に数万円の収入アップがあった場合、「どれくらい生活を変えるか」「余裕ができるか」を想像してみてください。旅行や外食、趣味に今まで以上にお金をかけられるようになるでしょう。

ほかにも、貯蓄や投資に回すことで、将来の経済的な安心感も得られるでしょう。副業によるプラスの収入は、生活の質を向上させるとともに、将来の不安解消にもつながります。

スキルアップとキャリアの向上

副業で得た知識やスキルは、本業にも役立ち、キャリアアップにつながるケースがあります。例えば、オンラインでの健康指導やパーソナルトレーニングなど、本業では経験できない分野に挑戦することで、専門性をさらに高められるでしょう。     

これにより、リハビリ職としての幅が広がり、新たなキャリアの可能性が築かれます。副業を通じてさまざまなスキルを磨き、キャリアの向上を図ることは、将来性の安定につながるのです。

自己実現と趣味の追求

自分が好きな分野もしくは得意な分野で副業をすることで、楽しみがさらに増え、日々の生活がより充実したものになるでしょう。また、副業が成功すれば、趣味が本業に発展する可能性もあります。

例えば、趣味で始めた手づくり雑貨の販売や、写真撮影などが副業として収入を生むことで、本業以外にもさまざまな選択肢が広がります。

趣味を仕事にしたいと考えている方は、副業の可能性を探り、自分の可能性を生かせる方法を見つけてはいかがでしょうか。

リハビリ職が副業をするデメリット

一方で、副業デメリットとして「体力・精神的な負担が増える」「プライベートな時間が減る」ことが考えられます。

リハビリの仕事は、身体的にも精神的にも非常にエネルギーを要する職業です。患者の身体を支えたり、リハビリの指導を行ったりする中で、日々の業務だけでも疲労が蓄積されるでしょう。そのため、本業で十分な余裕がない場合、副業を始めることでさらに体力的な負担が増加し、疲労が蓄積しやすくなります。

また、副業によりプライベートの時間が減少することもデメリットです。リハビリ職の仕事が忙しい中で副業を始めると、ご家族やご友人との時間が取れなくなり、人間関係に影響を及ぼす可能性があります。プライベートの時間を犠牲にすることで、ストレスが増え、精神的な疲労も重なってしまう可能性があるでしょう。

自分に合った副業の選び方

副業を選ぶ際には、自分の興味やスキルに合ったものを見つけることが重要です。

例えば、健康に関する知識が豊富であれば、オンラインでの健康指導やコーチングなどが適しているかもしれません。また、文章を書くのが得意な人は、記事執筆やブログ運営を考えてみるといいでしょう。

さらに、副業に充てられる時間や体力も考慮する必要があります。例えば、週末だけの活動や在宅でできる仕事など、自分のライフスタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。

自分の興味やスキル、そして時間や体力を考慮し、無理なく続けられる副業を選ぶことで、長続きしやすくなり、充実感も得られます。

リハビリ職におすすめの副業

在宅でできる副業と専門スキルを生かした副業で、リハビリ職におすすめの副業を紹介します。

在宅でできる副業

在宅でできる副業としては以下のものがあります。

  • ・ライター
  • ・動画編集
  • ・オンライン指導(フィットネス関連や健康指導など)

ライターは、記事や書籍の執筆やブログ運営など、文章を書く仕事です。仕事量にもよりますが、自分のペースで仕事が進められ、時間の管理もしやすい副業といえます。

動画編集スキルを持っている人は、スキルを生かした副業がおすすめです。近年、YouTubeやSNSの普及により動画コンテンツの需要が高まっているため、動画編集者が必要とされている傾向となっています。リハビリ職では味わえないクリエイティブな仕事を楽しみながら収入を得られるでしょう。     

リハビリ職としての専門性を生かしながら在宅で行える副業としては、オンラインでのフィットネス関連や健康指導などもあります。

専門スキルを生かした副業

専門スキルを生かした副業には、以下のものがあります。

  • ・リハビリ職としてアルバイト
  • ・養成校の非常勤講師
  • ・セミナーの講師
  • ・パーソナルトレーナー

リハビリ職の専門スキルを生かした副業もあり、本業が休みのときに、別の場所で働くことが前提となる場合がほとんどです。キャリアアップを目的に副業をしている場合は、上記のような仕事をすれば人脈が広がったり、スキルが磨かれたりするため、将来に向けて経験を積めるでしょう。

副業に必要な手続きと確定申告

副業で年間20万円以上の所得が見込まれる場合は、確定申告が必要です。また、税金の負担を減らすためにも、開業届を出しておきましょう。

また、副業内容や取引先によってはインボイス制度への登録が必要です。開業届を出していないとインボイス制度への登録ができないため、年間20万円以上の収入を目指している場合は開業届の提出を検討してみてください。

確定申告では、副業の収入額や経費などを正確に記載する必要があります。そのため、副業を始めたら、日々の収入や経費をきちんと記録し、申告時に備えることが大切です。

確定申告は、納税義務を果たすために欠かせない手続きですが、初めて行う場合は不安や疑問が多いでしょう。その際は、税務署の相談窓口や専門の税理士に相談することをおすすめします。正確な申告を行うことで、法的トラブルを避け、安心して副業に取り組めます。

リハビリ職の副業の実例紹介

筆者の私は本業で理学療法士をしながら、副業でライターとブログ運営をしています。

家族や趣味に使えるお金が欲しかったというのが、私が副業を始めた理由です。臨床ではなく養成校で教員として働いているため、文章で伝えるスキルは本業でも生かせると思いライターを選びました。ちなみに、開業届を提出しインボイス制度の登録も済ませています。

副業での稼働時間は、月20時間程度(※月の仕事量で多少の変動あり)で、月数万円の収入があります。私の場合はプライベートな時間を優先しているため、稼働時間は少なく、収入も多くはありません。

とはいえ、家計として使えるお金が増えたことは、経済的な不安を軽減し、多くの選択肢が増えました。

副業を始めたころは、同じ収入額でも稼働時間は倍近くありました。稼働時間に見合った収入が得られないこともありますが、単価アップや時間管理の向上で状況が改善していく可能性もあります。副業を始めるなら、すぐに諦めない気持ちが必要です。

ポイントを押さえればリハビリ職でも副業は可能

リハビリ職が副業を始める際には、まず職場の就業規則を確認し、自分の興味やスキル、目的に合った副業を選ぶことが重要です。

副業による収入アップは生活の安定や質の向上につながり、スキルアップやキャリアの向上にも影響します。また、、体力的・精神的な負担やプライベートの時間が減る可能性があるため、注意が必要です。加えて、税務署への開業届の提出や確定申告などの手続きも忘れずに行いましょう。

ぜひ、副業を始める目的を明確にした上で、自分に合った仕事を探してみてください。

渡口将生

介護福祉士
介護支援専門員
認知症実践者研修終了
福祉住環境コーディネーター2級

介護福祉士として10年以上介護現場を経験。その後、介護資格取得のスクール講師・ケアマネジャー・管理者などを経験。現在は介護老人保健施設で支援相談員として勤務。介護の悩み相談ブログ運営中。NHKの介護番組に出演経験あり。現在は、介護相談を本業としながらライターとしても活動、記事の執筆や本の出版をしている。